コミュニティの声を聞く。
Vol.05
この10年間にわたる社会課題解決に向けたコレクティブ・インパクトの実践からわかったことがある。それは、構造的不平等の解消を中心に据えなければならない、ということだ。※本稿は、SSIR Japan 編『スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビュー 日本版 04 コレクティブ・インパクトの新潮流と社会実装』より転載したものです。ジョン・カニア|John Kaniaジュニウス・ウィリアムズ|Junious Williamsポール・シュミッツ|Paul Schmitzシェリー・ブレイディ|Sheri Bradyマーク・クラマー|Mark Kramerジェニファー・スプランスキー・ジュスター|Jennifer Splansky Juster2011年、本稿の共著者であるジョン・カニアとマーク・クラマーは、スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビュー(SSIR)に「コレクティブ・インパクト」というタイトルの論文を寄稿した。この論文はすぐにSSIRの記事ダウンロード記録を塗り替えた。発表後の10年間で100万回以上ダウンロードされ、学術誌(ジャーナル)にも2400回以上引用されている。さらに重要なのは、この論文が世界の数多くの人たちに、コレクティブ・インパクトの手法を社会・環境問題で実践するよう促したことだ。第三者による調査もこのアプローチが規模の大きなインパクトに貢献していると評価し1、また、世界中に実践者の輪が広がっている。こうした取り組みを通して、コレクティブ・インパクトの成功を促進または阻害する要因についての私たち著者の理解も計り知れないほど深まった。2011年の論文では、私たちはコレクティブ・インパクトを「異なるセクターから集まった重要なプレーヤーたちのグループが、特定の社会課題のために、共通のアジェンダに対して行うコミットメント」と定義した。また、他の種類のコラボレーションには見られない特徴として、下記の5つの重要な条件による構造化されたプロセスを提示した。
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