この10年間にわたる社会課題解決に向けたコレクティブ・インパクトの実践からわかったことがある。それは、構造的不平等の解消を中心に据えなければならない、ということだ。
解決手法
Thoughts for Tomorrow(4):ビル・ストリックランドの冒険
15年ほど前、ピッツバーグの国際空港に降り立ったとき、あー、これがビル・ストリックランド*の言っていた体感なんだと、わかった。明るい光の差すその空間は、確かに歩いているだけで、自分が温かく迎えられているようだった。
30人から始めるスローイノベーション:地域の社会課題に取り組む実践共同体のつくり方
地域課題解決の本質的なイノベーションを起こすには企業、行政、NPOなど、地域の重要なステークホルダーが、本当の意味でフラットな信頼関係を築くことが重要だ。そのためのユニークな試みが東京・渋谷から全国に広がっている。
データ利用の植民地主義を脱却せよ
データ・コロニアリズム(データの植民地主義)が根強く残っているがそれを変えなければ真のエンパワーメントは実現できない。
Editor’s Note:コレクティブ・インパクトの新潮流と社会実装
コレクティブ・インパクトの試練と深化
ソーシャルイノベーションの2つの系譜とコレクティブ・インパクト
2011年に登場したコレクティブ・インパクトという概念と方法論は、「スケール」と「対話」という2つのソーシャルイノベーションの系譜が合流したものと捉えているが、この10年でエクイティ(社会構造による格差の解消への動き)をより重視するようになった。そこに至るまでの背景を簡単に展望する。
米中の大学パートナーシップで中国農村開発のEBPMに挑む
スタンフォード大学の農村部教育アクション・プログラム(REAP)は中国農村部の人々の生活を改善するために中国とアメリカ、ヨーロッパの大学による比類のない共同研究体制を確立した。REAPの成功は、科学的な手法の開発への応用と社会的インパクト創出を目的とした国際的パートナーシップの可能性を示している。
科学の「厄介な問題」とシビックサイエンスをどうつなぐか
科学が急速に発展する時代において、フィランソロピーは「シビックサイエンス(市民科学)」文化の確立に欠かせない役割を果たすようになった。シビックサイエンスとは、科学技術が社会に与える影響について科学者と市民が幅広く対話し、共にその方向性の決定に関わっていくプロセスだ。
個人のデータ提供をめぐる2つの未来
私たちは2つのデータ寄付モデルの間で選択を迫られている。一方は企業が決定権を支配するモデルでありもう一方は草の根の市民行動によってコントロールされるモデルである。どちらが勝つかによって人々が自らのデジタル情報に対してどれほどの決定権を持つかが決まる。
党派の分断を乗り越える
ますます分断が進む社会において、論争になりがちな会話をマネジメントするためのヒントを提供する。