今日、都市は急を要する多数の社会課題に直面している。それらの解決のためには組織やセクターが垣根を越えて協力しながら取り組んでいかなくてはならない。都市が縦割りの慣習を取り払い問題の分析と解決のプロセスを加速させるツールやテクニックを紹介する。
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起業家に無期限で伴走支援する「ペーサー」という存在
新興国では、「ペーサー」と呼ばれる起業支援組織が起業家に長期にわたってさまざまなサービスを提供することにより、目標達成を後押ししている。そうしたペーサーモデルの基本的な仕組みから起業家が事業を成長させる過程をどのように支援すればいいのかが見えてくる。
最も持たざる地域が資金提供者から「相手にされない」理由
最も困窮している地域コミュニティほど、資金調達に苦戦している。背景には、そうした地域には人材や能力が不足しているため助成金の申請ができず、資金提供者側から「見えていない」という問題がある。
政治にもイノベーションが必要だ
市民社会は数十年にわたり社会問題に取り組みながらも意図的に政治との直接的な関与を避けてきた。しかし、ポリティカルイノベーションという新たな動きがこの伝統からソーシャルイノベーションを解放し、民主主義を再活性化しようとしている。
なぜ「地域の声を聞く」だけではインパクトが生まれないのか
多くの取り組みが、現地コミュニティの「声」を大切に聞いている。しかし、コミュニティの「主導権」を強化し、リーダーシップを引き出している取り組みはどれだけあるだろうか?
より公正な社会を目指すためにはまず、パートナーシップ間の不均衡な力関係に目を向ける必要がある。
横断型コラボレーションを襲う5つの岐路とその乗り越え方
社会的インパクトを生むためには、多様なステークホルダーをつなぐネットワークが欠かせない。しかしネットワークだからこそ直面する危機があり、それを乗り越えるためには日常からの備えが必要だ。
コレクティブ・インパクトの実装に向けて
2011年に発表され、社会課題への新しいアプローチとして注目を集めた論文「コレクティブ・インパクト」。その後も世界各地で実践が広がり、追加の研究も実施されている。そこから見えてきた成功要因とは。
コレクティブ・インパクトの北極星はエクイティの実現である
この10年間にわたる社会課題解決に向けたコレクティブ・インパクトの実践からわかったことがある。それは、構造的不平等の解消を中心に据えなければならない、ということだ。
ソーシャルイノベーションの2つの系譜とコレクティブ・インパクト
2011年に登場したコレクティブ・インパクトという概念と方法論は、「スケール」と「対話」という2つのソーシャルイノベーションの系譜が合流したものと捉えているが、この10年でエクイティ(社会構造による格差の解消への動き)をより重視するようになった。そこに至るまでの背景を簡単に展望する。
科学の「厄介な問題」とシビックサイエンスをどうつなぐか
科学が急速に発展する時代において、フィランソロピーは「シビックサイエンス(市民科学)」文化の確立に欠かせない役割を果たすようになった。シビックサイエンスとは、科学技術が社会に与える影響について科学者と市民が幅広く対話し、共にその方向性の決定に関わっていくプロセスだ。