本書は既に拡大解釈されがちな概念をさらに拡大して捉えるものでありソーシャルイノベーションの世界を支配するヒーロー神話を強化している。
リーダーシップ・人的資本強化
セクターを越えて社会を変えていけるのはどんな人か
チェンジメーカーが孤立しない環境を
リスキリングにおいて官民連携の核になるものは何か
技術的失業を個人の責任にしない
支配型リーダーがチームワークを阻害する
威張り散らす上司は部下に「ゼロサム思考」を植え付けチームに支え合いではなく足の引っ張り合いをもたらす。
システム変化の鍵は「女性的リーダーシップ」にあり
ソーシャルセクターは、男性的な思考だけでなく女性的なリーダーシップがあればさらに発展するはずだ。長期的視点に立ち、システムレベルの変化を目指すよりコラボレーションを促進するあり方が求められている。
「自分らしさを増幅する」社会起業家のエコシステム: 日本的な知識創造体としてのETIC.
いま、日本においても多様な社会課題の解決に挑戦する社会起業家の存在感が増している。この社会起業家の育成、支援に日本で最も早くから取り組んできたのが、NPO法人ETIC.(エティック)だ。ETIC.がなぜ、多くの起業家が育つコミュニティとなりえたのか。その背後にはあらゆる「思惑」から起業家を解放するという独自の哲学に基づくエコシステムづくりがあった。
危機を乗り越えるミッション・ドリブン・リーダーシップ
非営利団体のマネジャーに1つアドバイスしよう。それは、世界がひっくり返るような危機が訪れたときには、長期的視点で臨むということだ。
システムリーダーシップの夜明け:変化を起こすのではなく、変化が生まれるように導く
「社会が変わる」と言っても、どれか1つの解決策では実現できず、複雑なシステム全体を変化させる必要がある。それは、ビジョンや解決策を示して先頭に立つ、英雄的なリーダーが解決に挑むのでは限界がある。問題に関わる多くの人々を支援し、「自分も変わるべきシステムの一部なのだ」と気づかせ、それぞれが変化を起こせるように導く存在―すなわち、システムリーダーが必要だ。システムリーダーシップの本質とは何か? どうすればシステムリーダーになれるのだろうか? 現在さまざまな場所で生まれつつある、これからの時代に欠かせないリーダーのあり方に迫る。